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2009食料・農業・農村白書-2

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2009食料・農業・農村白書を読む
N02


1、食料・農業・農村の動向

農業予算額の比較

 平成20年は天候の異常と経済要因により食品価格が暴騰しました。このことは世界各国でも問題となりました。その原因には「環境と発展」の競り合い、「燃料と食料」の競り合いの構図があります。この構図は今後も続いていくものと予想されますが、この様な状況においても、日本は食料の6割を輸入に頼っています。その日本の農業現状を知っての対応が今後必要とされます。下記表は各国の農地面積及び農業関係予算の比較で世界から見た日本の状況を見てみましょう。

 

各国の農地面積及び農業関係予算の比較(2005)

 

日本

米国

EU

独逸

仏蘭西

英国

豪州

農地面積

469

17,718

10,988

1,210

1,964

578

4,974

国土に占める割合

12.4%

18.4%

27.6%

33.9%

35.6%

23.7%

6.4%

人口(百万人)

127.8

296.4

460.7

82.5

61.0

60.2

20.4

農地面積/人口 (a/人)

3.7

59.8

23.9

14.7

32.2

9.6

243.8

農業予算額(億円)

22,559

33,066

66,205

16,744

20,340

8,538

1,439

国家予算比

2.6%

1.2%

44.9%

4.6%

4.9%

1.2%

0.8%

農業予算/農家戸数(万円)

79.0

158.0

68.0

429.0

359.0

298.0

111.0

農業予算/農地1ha(万円)

48.1

1.9

6.0

13.8

10.4

14.8

0.3

出典 平成21年度版 食料・農業・農村白書より


 表から見ても分るように日本の農地面積は非常に狭く、しかも人口から見た農地面積も
3.7aと非常に少ないことが分ります。この少ない農地面積を有効に使うにはどのようにしたら良いのでしょうか? 農業従事者の高齢化、限界集落、耕作放棄地、少子化などの社会現象の影響も考えるならば、もうこれ以上の農地の減少は避けなければなりません。そうすると大規模農業や土地や労働の集約ばかりでなく、分散した中での農業の維持も考えなければなりません。そのためには世襲制に拘るのではなく、誰でも農業参加できる仕組みが必要となります。

 次に農業予算額を見てみると、額と率の双方から見てみると決して他国に劣っているわけではありません。ここで問題となるのが農家1戸当りの農業予算と農地1ha当りの農業予算です。この2項目を各国と比較してみると、日本の農地1ha当りの農業予算が異常に高いことが分ります。このことは一体何を意味しているのでしょうか? 政府の予算の配分の仕方によって、各国の政府がどの部分に力を入れているのかを窺い知ることができます。


 次の表は政府が農家と農地にどの程度の割合で力を入れているのかを見るものです。

農地1haの予算額と農家1戸の予算額を倍率で表すと

(農業予算/農家戸数)÷(農業予算/農地1ha 

 

日本

米国

EU

独逸

仏蘭西

英国

豪州

倍率

1.64

83.15

11.33

31.08

34.51

20.13

370.0


 このことは農家と土地のどちらに、重きを置いているかということです。農地に対する予算額を分母に、分子に農家の予算額を持ってくることで農地を基準とした農家に対する倍率が分かります。この倍率が高いほど農家に対する政府の支援が高いことになり、逆に低いと農家よりも農地に対する支援が高いことになります。


 日本の政策では土地に対しての整備が非常に大きく、他国は農家に対する手当が厚いことになります。このことを言い換えると日本は農家より物的なものに投資を行い、他国は人に対して投資を行っていることになります。農業の発展と維持を考えるならば農家の所得を確保して農業人口を減らさないようにすることが必要ではないでしょうか。食料自給率を上げるために必要なことは、農業を維持することです。そのためには働く人の生活を守ることが第一条件となります。生活が豊かでないと、それを引き継ぐ人もいなくなります。農業を維持するということは、人から人への連鎖を断ち切らないことです。農家の所得が向上すれば、必然的に人は集まります。働き口(職)のないところに人の集中は起こりえません。

平成21年8月10日




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