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付加価値の構成

目次を作りました。順番に見てね

付加価値販売を考える 
 付加価値を野菜に限定して考えてみると、各都道府県で売られている人参は、どこにでもある人参でしかありません。赤くて円錐の人参です。では、売り場所で違う価格の差はどうして発生するのでしょうか? これは、生産者から卸市場までの流通過程と、卸市場でのセリ値、セリ後の仲卸から小売までの流通過程、小売での値決め、というような過程を通り販売単価が決められていきます。売場による価格の差は、このような流通過程で発生します。また、流通過程のみならず、鮮度や品の良し悪しでも単価は変わります。しかし、同一商品なら販売店における単価差は、流通過程で生じると考えることが妥当だと思います。では、この人参そのものの商品価値は何処にいってしまったのでしょうか。流通における商品価値の値決めは、まず卸でのセリで決まります。このセリでの商品価値判断は売れるか売れないか? 需要があるかないかです。当然、商品の評価もあるわけですから、ここで価値の差がつき各商品のごとの単価が決まっていきます。いい商品は高く、良くない商品は安く競り落とされていきます。ここでの商品価値は見た目です。形や大きさ、色艶などから商品価値を見出していきます。このような販売ではオリジナルティのある商品の価値の見出しは、できにくくなっています。味が良くても見た目でだめなら評価は下がります。これが、今の青果流通のあり方です。本当の商品価値はどこにあるのでしょうか? 他の生産者と同じ人参で儲けるためには、どのような付加価値をつけて、どのように表現しなければならないのでしょうか? 表面が同じものならば、なんらかの形で内容の評価を得なければ単価は上がりません。このように考えてみると、内容の良さの表現(商品説明)が如何に重要な役割をもってくるかわかります。商品の内容しかり、その表現にこそ、評価される商品の付加価値がかかっています。
では、同じレベルの人参に商品格差を付けるとしたらどのようにしなければならないのでしょうか? 美味しいとか安全であるとか、健康であるとか、いうところの格差をいかにして消費者に伝えるべきなのでしょうか。この「意思の伝達力(商品説明力)」の格差が商品価値を決めることになります。この伝達力(商品説明力)こそが付加価値なのです。いくら良い商品を作っても、きちっとした説明ができなければ、消費者の理解つまり支持は得られないことになるのではないでしょうか? ここでいう付加価値を簡単にいうと説明責任となります。いい商品を適切な用語を用いて、科学的にその内容を立証することが付加価値となるわけです。当然、商品そのものに価値がなければ意味がないことになりますが。商品がもっている価値を十二分に引き出すことが付加価値ともいえます。このように考えてみると付加価値には「商品そのものの価値」と「それをサポートする説明責任」の付加価値の二通りで、一つの商品に対する高付加価値を作ることになるのではないでしょうか。
このような考えで付加価値を図式化してみると、付加価値は生産の場だけで作られるのではなく、各流通の過程であったり、販売店であったりするものだということがわかります。

付加価値は消費者から見ても、生産者から見ても、或いは流通の段階で見ても分るような相互関係で成り立つものが効果的ではないでしょうか? 共生の関係で成り立つ付加価値の創生が、今後の商品価値に大いに関与してくる時代になっていると思います。

付加価値の評価原点
 上述は付加価値を生産の現場と流通の過程で考えたものですが、それ以前に必要なのはどのような付加価値を創生するからです。ただ単に要望があるから作るのでは、なんの説得力を持ちません。商品に説得力を持たすには、ビジョンに沿ったところの計画が必要になってきます。目的を持った商品作りがないと、できた結果に対する説明を後づけすることになり、曖昧なものになってしまいます。自信を持って商品を送り出すことができる商品を作ることが、付加価値創生の原点だと考えます。ここでいう付加価値の創生の為の目的とは、見た目でなく健康であるとか、安全であると、いうところの内容です。勿論、この目的には、具体的な数値が必要です。例えば、ミネラル含有量であったり、残留農薬濃度であったり、細菌郡など判定であったり、このようなものを具体的な数値で表すことが必要なのです。これらの数値は、安全性を数値化したものや健康を数値化したもの、美味しさを数値化したもので、誰にでも分りやすく、科学的な根拠での行動責任の遂行を数値化したものとなります。つまり、行動責任の数値化こそが、青果物の流通では付加価値を高めるのではないでしょうか。信念とビジョンをもった生産が、行動責任と説明責任という付加価値を高めていくものと思います。

考察
 このような付加価値の捕らえ方をすると説明責任の果たせる商品の提供が必要であり、そのためには科学的な数値による表現を入れる必要があります。そうすると、農作物を栽培する前の段階での土壌の汚染状況及び土壌養分分析が必要になってきます。科学的な数値で説明をするということは、科学的根拠に基づく土壌管理をやっていかなければなりません。この実質的な管理が安全管理という行動責任になります。このように考えて見ますと今までのような慣行的な農法から、作物の栽培の基礎である土壌をしっかり作ることがまず、生産者が取組まなければならないことです。成果である報酬のみを追いかける農法からの脱却と土壌という基礎作りの挑戦が、将来の付加価値をもたらし、その取組の成果が、消費者が判断した評価価値としての報酬へとつながります。土壌診断は、農法ではなく作物を作る基礎でしかありません。基礎をしっかりやることで土壌は地力を高め活性化され、土壌自体が持つ自然防御力を向上させるとともにに生産性を向上させ、しかも養分も従来の自然農法と同等になります。その反面、生産者は土壌の勉強を強いられるとともに、土壌が自然の状態に回復させるまでに数年の時間が必要であり、その間、回復資材の投入費用の負担が発生します。これらの努力を惜しむことなく前向きに、土壌の基礎に取組むことが、将来の生産者収入の向上や農業技術の向上による海外の商品との販売力の差を生むのではないでしょうか。更に、私たちの大切な子供たちに安全なものを提供できる喜びが一番大切なものではないでしょうか。  

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