<< 食料危機と向き合うNo5 | main | 有機農業 >>

食糧危機と向き合うNo6

目次を作りました。順番に見てね


食糧危機と向き合うNo6
バイオ燃料と温暖化対策
 バイオ燃料の原料には糖質原料とデンプン質原料があります。糖質原料ではサトウキビ、テンサイなど、デンプン質原料ではトウモロコシ、ジャガイモ、サツマイモ、麦などです。この中でも世界の穀物相場に影響を与えるのがトウモロコシで、燃料トウモロコシ用の作付け増えています。この為、食料用や飼料用のトウモロコシが不足となり穀物相場が上昇しています。また、飼料トウモロコシの価格上昇は、家畜生産にも影響を与え、強いては食品価格全体の上昇にも繋がってきます。
 ワールドウォッチでは、アメリカ国内で建設中のバイオ燃料工場は62あり、そのうち8割が完成すれば、自動車燃料向けに必要な穀物は1億1400万トンに上ると予測されています。穀物燃料計画が実行しても、現在のアメリカ国内のガソリン総需要量の3パーセントを越える程度の供給しかできない。貧しい人々に苦難を強いたり、政治的混乱をもたらしてまで、実行すべきほどの計画ではないということは明らかだ。アメリカで生産された全穀物がエタノールに転換されたとしても、エタノールで満たされるガソリン需要は、全需要量のわずか18パーセントを越えるにとどまるだろう。皮肉なことだが、アメリカの人たちは納税という形で政府のエタノール政策を援助していることになり、これが事実上、食卓に並ぶ食品価格を押し上げている。食物を燃料に転換する政策に手を貸すのを止めよう。世界の食料事情の悪化スパイラルが食い止められなくなる前に、速やかに行動に移すべき時が来た、と記事で伝えています。
 バイオエタノールの普及を推進する理由の一つに、「カーボンニュートラル」があります。これは原料が植物であることから、植物は生育の段階で二酸化炭素を吸収しています。そうすると、それを燃料として使っても吸収した二酸化炭素を再度排出することになり、植物の二酸化炭素吸収と燃焼の際の排出を考えれば、結果的には二酸化炭素の排出が「ゼロカウント」になるという理論です。このように二酸化炭素の排出の増減が0になるエネルギー交換を「カーボンニュートラル」といいます。しかし、熱交換量でいうとバイオエタノールの熱量はガソリンの60%程度なので、バイオエタノールを100%燃料として使うには、今のところ技術が確立されていません。ガソリンと同じ仕事をさせると返って燃料の消費を増加させ、能力不足で仕事量の低下を招くことになります。

水の危機
 新興国の経済発展で問題となっているのが水の問題です。工業用水と農産物の水では経済効果が数倍も違います。新興国では水の確保が経済の発展の鍵にもなっています。しかし、温暖化の影響で以上気象となり洪水や旱魃などで水の確保が難しくなってきています。化石燃料では新たな水は必要ありませんが、資源作物では大量の水が必要となります。穀物生産にとって水は必要不可欠なものです。
 一般的に言われていることは、”穀物1トンを作るのに水が1000トンが必要”とされており、トウモロコシは、さらに通常の5倍以上の水を必要すると言われています。そうするとトウモロコシの増産は穀物戦争のみならず水戦争も引き起こすことになります。このような問題を解決するには、エタノール製造後の穀物廃棄物を利用した飼料の製造や、GM(遺伝子組み換え作物)の利用、セルロースからのエタノール精製技術の開発が急がれます。

輸出規制の拡大の懸念
 現段階での食糧危機はトウモロコシを主としたものですが、トウモロコシと水の関係を考えると、水と燃料との交換にも繋がります。水の燃料化は、他の作物の生産まで影響を与えることになります。水がトウモロコシに集中するということは、その他の作物の水がトウモロコシに奪われていることにもなります。そうすると当然他の野菜の収穫は次第に減収になってきます。このように考えると、バイオエタノール事業はすべての作物まで巻き込み輸出規制を拡大させる懸念を含んでいます。




参考になりますワールドウォッチジャパン
ワールドウォッチジャパン(08/04/15転載承認済み)



コメント
コメントする









この記事のトラックバックURL
トラックバック
calendar
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31      
<< December 2017 >>
sponsored links
selected entries
categories
archives
recent comment
recent trackback
recommend
recommend
アメリカはなぜ「ガン」が減少したか―「植物ミネラル栄養素療法」が奇跡を起こす
アメリカはなぜ「ガン」が減少したか―「植物ミネラル栄養素療法」が奇跡を起こす (JUGEMレビュー »)
森山 晃嗣, Gary F. Gordon, ゲリー・F. ゴードン
ミネラルの大切さが解かります
recommend
免疫革命
免疫革命 (JUGEMレビュー »)
安保 徹
交感神経と副交感神経の関係がわかります。
links
profile
search this site.
others
mobile
qrcode
powered
無料ブログ作成サービス JUGEM