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食料危機と向き合うNo5

目次を作りました。順番に見てね


食糧危機と向き合うNo5
食料インフレ
用語解説
 今回の食糧危機は食料高騰によるものです。食料のインフレが貧困国や低所得者を直撃しています。
 物価の上昇を意味する言葉に、インフレーションがあります。インフレは現在価値より物価が上昇する現象ですが、その基礎となるものは貨幣です。逆に貨幣価値が下がったとしても物価があがったように感じます。また、日常生活で物価の上昇をみる場合には、給与所得の上昇率を考慮します。なぜなら給与には物価上昇が織り込まれているからです。この増加した給与部分を引いて考えた物価が実質的な上昇として判断されます。景気が上がり、需要(消費)が活発になると供給がやや遅れることになり、物価が上昇してきます。また、これとは逆に物が減少しても物価は上がります。今回のインフレ傾向は原料不足によるものです。今世界ではこの様なインフレ傾向にあります。しかし日本では確かに物価が上昇しているのですが、給料上昇分を控除した実質的なものでは、デフレ傾向が続いています。話を元に戻して、原料不足によるインフレでも、その起因がどこにあるのかによって、呼び方が変わるみたいです。今回の資源不足によるインフレは農業生産に起因するものです。

アグフレーション
 アグフレーションとは、アグリカルチャーとインフレーションの合成語で、農業インフレとでも言うのでしょうか、農産物価格の上昇が主導する物価上昇のことです。上記での起因についてもう少し詳しく話すと、バイオエネルギーでは、経済効果から食糧として穀物を消費することより燃料として消費したほうが経済効果が大きく、食用や飼料用のトウモロコシが燃料用トウモロコシに転換されました。しかし、バイオエタノールでSUV車の燃料タンクを満タンにするのに必要な穀類は、成人男性が1年間食べても余る量の穀物が必要とされています。
 また、新興国である中国における食文化の変化では、平均的な中国人の年間肉類消費量は1985年に20kgだったもものが、最近では50kg以上になっており、肉類1kgを生産するのに必要な穀物は3倍(豚肉)から7倍(牛肉)程度で、食文化が肉類に移行するということは、その分に見合う穀類が必要となります。
 地球上での食物は循環しており、その循環は生物が栄養を摂取することで、食物連鎖の中で成り立っています。このような生命を維持する連鎖を途中で立ってしまうのですから当然食糧不足は起こるべくして起きたものではないでしょうか。

食のナショナリズム
 WTOでは各国の貿易の自由化を求めて、自国の農業を守るために制定されている保護政策や補助金の撤廃をもとめています。日本国内の助成では、農業分野での補助金や価格支持(農産物価格を一定の水準に維持する政府の政策)を指し、WTO協定上は、信号機のように、削減対象外の「緑」、一定の条件下で削減対象外の「青」、削減対象の「黄」に分類して、分類ごとに削減割合を決めています。このようにWTO は各国の国内助成を撤廃させて貿易の自由化を目指しています。しかし、実際に貿易が自由になったとして穀物のバランスが常に取れるという保証は無く、現実に輸出規制が行われている矛盾が生じています。
 貿易自由化を進めるアメリカでも過去において禁輸措置をとったことがあります。食の問題は国家の存続にも影響を与えるものなので、輸出規制をした各国は自国民の生活を優先するという「食のナショナリズム」に必然と向かうことになります。

 自由貿易を推し進めるのならば、各国は自国の自給率を100%以上確保し、穀物在庫量も充分に確保した上でないと、保証の無い契約を締結するわけには行かないのではないでしょうか。穀物は何よりも大切な生命線であるからです。食物の貿易を政策的な道具に使うことは、人道的に許せるものではありません。今の食糧事情は、人類が経験する最大の危機なのです。もっと真剣に地球規模での検討が必要とされています。




参考になりますワールドウォッチジャパン
ワールドウォッチジャパン(08/04/15転載承認済み)


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