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硝酸態窒素2

目次を作りました。順番に見てね

硝酸態窒素の危険性2
なぜ化学肥料(硝酸態窒素)を投入するのか?
 堆肥などの有機肥料では、当初アンモニア態窒素で存在しています。しかし、そのままでは植物は窒素を吸収できないので、硝酸菌によって分解された硝酸態窒素を植物は吸収します。自然界における循環サイクルの中では、硝酸態窒素の肥効(肥料としての効き目)は微生物の分解により起こるのでゆっくりと時間をかけて作用します。(効き目が遅いものを遅効といいます)
 しかし、肥効のタイミングは植物の生長に合わせて行なわれなければ、生長期に窒素の効きが足りなかったり、実がなる時期に多すぎたりします。微生物の分解による肥効は、植物が栄養を必要とするタイミングと必ずしも一致するわけではありません。また、微生物の活動は温度や天気などによっても異なります。そこで植物の生長に合わせた栄養の投入を化学肥料で行ないます。化学肥料は即効性なので、植物の生長に合わせた栄養補給ができるわけです。このように管理栽培では化学肥料は欠くことのできないものです。しかし、問題なのは大量に投入しすぎることです。きちんと土壌診断を行い、作物の生長に合わせた適量の肥料投入を行なうことが大切です。よく家庭菜園などの本を見ていると実がなる前に追肥をするとありますが、このような理由からです。

硝酸態窒素の危険度
 WHOでは硝酸塩の安全基準を体重1kg当たり3.5mgまでとしています。またニトロソアミン(肉などの発色剤)の発ガンの数値は体重1kg当たり0.059mgで、因みに亜硝酸態窒素の経口致死量は成人でおよそ180mg(mgは1/1000g)とされています。
 水道水にも硝酸態窒素は含まれており、厚生労働省では「硝酸態窒素および亜硝酸態窒素」の基準を10mg/lと設定しており、環境省においても水道水と同じ環境基準を設定しています。
・硝酸態窒素による酸素欠乏
 人間は呼吸によって酸素を体内の細胞に取り入れていますが、これは血液中のヘモグロビンによる働きですが、ヘモグロビンは鉄分と酸素が結合した状態で、体の末端である毛細血管まで酸素を運びます。毛細血管まできたヘモグロビンは鉄分と酸素を切り離し、細胞に酸素を渡しますが、硝酸態窒素が体内に入ると酸素を運ぶ鉄分と結びつくため酸素がヘ運べなくなり酸欠となります。

野菜への危険性
 野菜の栽培には露地栽培、マルチ、トンネル、ハウス栽培、温室栽培、水耕栽培などありますが、収穫時期を人工的に早める促成栽培に該当するのはハウス栽培と温室栽培です。
 ハウス栽培では収穫を早める、ハウス内を加温することにより温度を外気より高くして一定に保ち作物の生長を促します。冬場にトマトなどの夏野菜が食べられるのはハウスで加温して、生長を早めているからです。ハウス栽培においては、土壌の殺菌や入れ替えが難しく、化学肥料の投入過多になりがちです。ハウスでは、生育から収穫の時期が短いので化学肥料が過多になった土壌では、硝酸態窒素の残留の危険性が増すことになります。
誤解しないようにお願いしたいのですが、促成栽培が危険だ言っているのではなく、肥料過多になると、硝酸態窒素が多く残留する可能性が高くなるということです。

栽培方法
露地栽培:野外における自然栽培
マルチ栽培:畝(うね)に直接ビニールを被せたもの
トンネル栽培:畝ごとに直接、ビニールのトンネルを被せたもの
ハウス栽培:数個の畝が入る大きなビニールハウスを被せたもので、室内、土壌の温度を上げて、生長を促進させます。ハウス栽培には加温と無加温とがあります。
温室栽培:ビニールハウスではなく、きちんとしたガラス張りの温室栽培
水耕栽培:室内で温度、光量、栄養素などの集中管理をして水溶液で栽培するもの

死亡事故
 硝酸塩を調べていると事故の記事がありました。WHOによれば第2次世界大戦後から1986年までの間に凡そ2千件の事故があり、160人の乳幼児が死亡したそうです。欧米ではほうれん草やブルーベビーが原因だったそうです。また、汚染された地下水での事故もあったようです。生後わずかな赤ちゃんが原因不明で突然死したケースには粉ミルクに硝酸塩濃度の高い水を使用したり、硝酸態窒素が異常に多い野菜の離乳食を食べたことが原因と考えられたそうです。このようなことを受けてWHOやFAO(国連食糧農業機関)は、「硝酸イオン22mg/醗幣紊凌紊鯑幼児に飲ませるべきでない」と警告しています。
 EUで1999年に決められた野菜に含まれる硝酸塩の基準を決めました。ほうれん草などでは2500〜3000mg/kg以下、加工、貯蔵される硝酸塩の濃度は2000mg/kg以下とされています。


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