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医療制度No4  病院の区分

目次を作りました。順番に見てね

医療制度のしくみ No4
○保険制度のしくみ
 保険の制度ですが、これは保険の制度と医療制度を切り離して考えることはできません。高齢社会では、「医療保険(健康保険)」「介護保険」とを区別して考えないと、何がなんだか分らなくなります。病気によっては保険の使い方や病院の区分の仕方も変わりますので、充分な理解が必要です。

病院の区分
 病院の区分は、5つに分類されています。「一般病床、療養病床、精神病床、伝染病床、結核病床」の5通りがあります。しかし、一般的に入院するのは一般病床療養病床です。一般病床は急性期医療で早期に回復治癒が見込める患者の病床で、療養病床は長期にわたり療養を必要とする患者を対象とした病床です。
 この病床区分は第4次医療法改正で実施され、その目的は一般病床を削減して、医療費の高騰を抑えようとしたものです。医療費の高い一般病床を削減して、医療費の安い療養病床へ転換させることを目的としているため、患者本位の立場に立ったものとはなっていません。また、第五次医療法の改正では更に医療費の抑制が厳しくなり、療養病床から介護病床への移行が更に強まっています。これは保険制度の問題で、健康保険から介護保険への移行を狙ったもので、健康保険制度の医療費削減の為の政策のように思えます。

一般病床の期日制限
 医療制度においては点数制度で医療費の支払いをしていますが、同一の医療機関で入院90日を越えると、極端にこの点数が削減され、病院の収入は激減します。この減った収入を補おうとすると患者からの徴収となり、患者への負担が増すことになります。結局患者負担でないと90日を越えた入院が不可能な形になります。病院側が保険制度内で運営をしようとするならば、赤字で行うことになり、病院側もやむなく患者を退院させなければなりません。医療費の低い治療行為では、継続して入院が可能ですが、高度治療を有する患者ほど医療費が高くなるので、退院させざる得ないという、とても矛盾したものとなります。但しこの3ヶ月というもの(医療点数が削減される時期)は、病気の種類によって異なるので、3ヶ月を超えた入院がという意味ではありません。病気や病床、年齢によってはということです。

平均在院日数
 今後医療改革で厳しさをますものの一つに、平均在院日数があります。厚生省は医療費削減の為に、この平均在院日数を更に短くしていこうとしているようです。平均在院日数とは、平均すると患者がどのくらいの期間入院していたかを表す指標で、平均在院日数が少ないほど入院基本料が高く設定されており、病院の収益にかかわる数字です。
厚生労働省の平均在院日数の計算式は次のようになっています。
平均在院日数 =
その期間の在院患者延べ数 ÷ {(その期間の新入患者数+その期間の退院患者数)÷2}   
です。
計算例(1)
計算期間 1ヶ月30日
入院 1日2人   1ヶ月の新入院患者数=60人
退院 1日2人   1ヶ月の退院患者数=60人
病床100床  入退院+―0なので1ヶ月の在院患者数は100×30=3000
平均在院日数=3000÷{(60+60)÷2}=3000/60=50

計算例(2)
計算期間 1ヶ月30日
入院 1日2人   1ヶ月の新入院患者数=60人
退院 1日3人   1ヶ月の退院患者数=90人
病床100床 1日1人ずつ退院患者が出るので延べ在院患者数は2565
平均在院日数=2565÷{(60+90)÷2}=2565/75=34.2

厚生労働省が目安とする?一般病床の平均在院日数は20日となっています
この20日に従う為には計算例(1)の場合では、分母を150にする必要があります。そうすると1日の入退院者をそれぞれ入院5人(月150人)、退院5人(月150人)にしなければなりません。想像してみてください。大きな病院では可能でしょうが小さな病院ではどうでしょう。また、入退院が少ない月などでは、分母が小さくなるので、分子のベット利用数を削減しなければならないことになります。計算例(1)で平均在院日数を20日にするのは、1日2人の入退院では、分子は1200となり、1日では40床となります。 1200÷60=20日 つまり100床のうち60床を空にして運営しなければならないことになります。平均在院日数がなぜ重要かといいますと、入院基本料の算定基準が20日なので、20日を越すと算定ランクが下がり収入が減るからです。

因みに平均在院日数の計算期間は通常3ヶ月90日で計算されています。

 このように見てみると、なんとなくしくみが見えてきますね。入退院患者の回転率を上げる為には、早期退院を促がす必要があり、一般病床区分の病院では、90日を過ぎると点数が急激に下がるしくみになっており、否が応でも回転率を上げねければなりません。回転率を無理に上げようとすると、病状の軽い患者を多く入院させる必要が出てきます。なんかとても矛盾を感じますね。


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