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No11野菜の状況

目次を作りました。順番に見てね

新しい農業法人の考え方No11
野菜の現況
栄養が人の口に入るまでの過程を考えてみると
土(循環)→ 農法(農薬・肥料)→ 出荷(時期)→ 流通(距離)、輸入(農薬)→

保存(劣化)→ 店頭・販売(温度・日にち)→ 調理 → 食事です。
      ↓
       → 加工業者(加工)→ 販売 → 調理 → 食事
                  (括弧書きはその段階で栄養の低下原因です)

 土壌について調べて見ると、殺菌された土壌では抵抗力(菌)を持たない作物が化学肥料で育っています。最近の新聞に乳がんの治療薬に期待が出来るものとして、このような記事が掲載されていました。「その薬の成分は大豆に含まれる「グリセオリン」と呼ばれる植物性化学物質で、もともとは大豆が自然に生み出すものだが、現在市販されている大豆食品には殆ど含まれていない。これは大豆が土壌中の病原菌やカビの攻撃を受けたときにだけ、自分の身を守る為に生成される。」とありました。現状の化学肥料による作物は、作物自体がもっている能力を使うことがなくなって来ており、過保護の虚弱体質の作物を大量に生産しているにすぎません。そのことは農業の指針でも明白です。
2004年の特別栽培農産物の新表示ガイドラインでは、
特別栽培:化学農薬、化学肥料を一定の基準以上減らす
有機栽培:3年以上化学農薬や化学肥料を使っていないもの
となっており、栄養分については一切触れておりません。しかし、有機農法の栄養面からの利点のひとつは、作物自体が外部から身を守る為に様々な酵素を自ら生成することができるということです。栄養のところで話したように人間は食物酵素を体外から取り入れる必要があります。健康な野菜が今必要とされています。土壌にミネラルが豊富に含まれていれば、作物はそのミネラルを吸収して十分な栄養を蓄え、害虫から身を守ることができるようになります。また、土壌ミネラルに関するものとして、ドイツのリービッヒ博士は、植物の構成比率より供給量の少ない元素が1種類でもあれば、植物はその最小限の元素の量までしか生長しないとしています。現在解明されている植物に必要なミネラルは16種類ですで、人体に必要なミネラルは36種類です。人間はミネラルを体外から取り入れる必要があり、この植物の16種のミネラルも欠くことができません。また、一旦、植物が吸収したミネラルは人体にとても吸収率が高いのです。土壌にミネラルが如何に必要か理解して頂けたと思います。日本の有機栽培にはミネラルに関する定義はありませんが、アメリカのカリフォルニアでは40種類以上のミネラルを含む農地でなければ有機栽培と謳うことが出来ません。つまり、野菜に含まれる栄養素が低下した理由の1番目は、土そのもののミネラル不足です。栄養の循環の崩壊によるものと化学農法による化学薬品投与による土壌の栄養バランスの偏りが原因です。

 次によるのが出荷段階での問題です。市場に出荷したときに熟すように、成熟前に収穫するので栄養素は乗っていません。また、輸入ものなどは農作物が傷まないようにポストハーベスト(収穫後農薬)を使用している可能性もあります。
 次に、流通から販売までの段階ではどうでしょうか。畑から収穫されたものは泥を落とされ、洗浄され、規格に分けられて予冷されトラックに積み込まれ、衝撃を受けながら運ばれます。流通段階ではビタミン、ミネラルは時間の経過や衝撃で栄養成分が失われていきます。保存において、ビタミンCの含有量は収穫後に温度5度で1日保管した場合は、4/5に、常温では1/2程度まで減少したというデーターもあります。以前は地野菜を葉付きや泥付きで販売されていたので結果的に栄養の低下を最小限に防いでいました。しかし、交通網の発達と栽培技術の発達で季節問わずに何処でも野菜を入手することが出来るようになりました。その結果、利便性が栄養価を低下させています。栽培方法で言えばハウスによるものは、旬のものに比べかなりの栄養の差があります。
 流通の過程を経て加工業者や消費者に商品が届き、調理されて食されます。この調理の過程でも栄養価は低下します。このように考えてみると栄養の低下は避けて通ることはできません。消費者の口に入るまでの間で、如何にして栄養の低下を防ぐことを考えることが大切です。最近では野菜の輸入量は初の100万トンを超え、輸入距離は増える一方です。栄養価の高い状態で食べるには地産地消が理想です。

ハ、季節野菜の栄養
 女子栄養大学の辻村教授は、関東地方の量販店5店舗で1年間毎月同じ野菜を購入して栄養分の含有量を測定行いました。対象品種は、「ジャガイモ、カボチャ、キャベツ、鞘インゲン、セロリ、トマト、人参、ホウレン草、ピーマン、ブロッコリー」の10種類で、測定した栄養素は、「カルシウム、リン、鉄、ナトリウム、カリウム」の5元素と「体内でビタミンAになるカロチン、水溶性ビタミンB群の1つナイアシン、ビタミンC」の3つのビタミン類と「水分」でした。
 調査の結果、ミネラルは年間を通じてあまり変動はなく安定しており、補酵素の成分になるナイアシンも変動は少なかった。水分もあまり変動はなかったが冬が旬の野菜は、夏に水分が多い傾向にありました。
 一方変動が大きかったのはカロチンとビタミンCでした。カロチンの値は、人参、トマトでは、最低月は最大月の半分以下、ブロッコリーでは同様に1/3程度まで落ちました。ビタミンCの変動はカロチンよりも大きく、ジャガイモでは100gあたりの含有量が最大月で38mg、最低月で8mg、ホウレン草で最低月では最大月の1/5、ブロッコリーでは半分程度まで落ちました。この変動の要因は最大月がその野菜にとって旬の時期だったからです。野菜の栄養は旬の方がやはり高いということです。通年を通じた販売が出来るようにはなりましたが、栄養価の格差はあるようです。ハウス野菜と露地野菜、国産野菜と輸入野菜の栄養価の違いについては、ハウス栽培が多いピーマンと輸入品が多いカボチャは、ミネラルもビタミン類も年間を通して変動は小さかったです。また、季節によってホウレン草は、夏物はビタミンCが少なく、ミネラルは冬物と変わらず、生でも食べられる特徴を持っていました。

 前述までは、野菜の栄養価が低下の傾向にあることを記述しましたが、だからと言って栄養がないと言っているのではありません。野菜は免疫学から言っても充分に取る必要性があります。アメリカの対がん治療の一つでゲルソン療法があります。これは有機栽培で育てた野菜類を多く摂取することで治癒できる可能性を秘めたものです。1997年に世界のがん研究基金の支援によりがんと食事の関係が発表され、この研究データーからがん予防15ヶ条が作成されました。この結果は、個別の野菜や特定の成分よりも野菜や果物を総量として充分に取ることが有効であることを示しています。野菜や果物の有効性は特定の成分だけではなく、多くの成分が複合的に作用しているものと思われています。
 このような研究結果からも野菜は充分取らなければならない栄養素であることは間違いありません。極力栄養の低下を防ぐ方法を考え、家庭でも方法による栄養価の消失を防ぐ工夫が必要です。生産から消費者までの間では、個別の検討ではなく全体的な相互検討が必要です。

ニ、野菜の栄養摂取の目安
野菜の成分を記したものに「日本食品標準成分表」があります。文部科学省によると日本食品標準成分表は我が国において常用される食品の標準的な成分値を1食品1標準成分値を原則として可食部100gあたりの数値で示したものとしています。では、どれだけの栄養価を一日に摂取しなければならないのでしょうか。日本人の必要栄養所要量にいついては、厚生労働省が発表している「第6次改定日本人の栄養所要量」に示されています。 しかし、第6次改定日本人の栄養所要量ではミネラル13種類が掲示されていますが、五訂日本食品標準成分表には8種類のミネラルしか掲載されておらず、掲載されていない5種類のミネラルを自分で調べなければなりません。また、必要成分から見た野菜の検索も、1つ1つの野菜を調べていかなければなりません。やや手間がかかりますが、「日本食品標準成分表」と「日本人の栄養所要量」を組合わせてみたところで、食事のバランスを考えることも大切です。

ホ、野菜摂取量の変化
 ご存知のように食の欧米化とともにお米の消費も減少してきております。この現象は、お米のみならず野菜でもしかりです。この10年間の日本人の野菜摂取量を見ると、米国人と比較しても少なくなっています。1987年の一人1日当たりの野菜摂取量は300g以上ありましたが、15年後の2002年には269gまで低下しています
 以上イからホまでが野菜の現状です。そうすると計画の作図としては土作りが鍵になってきます。土壌の改良には少なくても4年から5年かかります。土壌も健康でなければなりません。土壌については今までの慣行農法からの脱却ときちんとした土壌診断に基づく施肥設計が必要です。

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栄養 摂取 エネルギー
年齢 平均 摂取 エネルギー基礎代謝量 運動 所要量 自分が健康な生活を送る為に必要な1日のエネルギー量を把握する必要があります。
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