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未熟堆肥

目次を作りました。順番に見てね

土壌のしくみ珪
堆肥
〇未熟堆肥
 未熟堆肥の使用は微生物による分解が進んでなく、作物の生長に対する障害物質を多く含んでいるので、充分な注意が必要であり、施用する場合は好気的条件で分解を促進させ施用後1ヶ月以上経過して栽培すれば障害物資の影響は受けません。
では、どのようなメカニズムで未熟堆肥は作物に影響を与えるのでしょうか。未熟堆肥を施用すると土壌中で分解が急速に起こり無機態窒素(アンモニア態窒素)濃度が高まり、作物の根に障害を与えます。土壌中の窒素濃度が高まれば、そこで作った作物も必然と硝酸態窒素(作物は硝酸態窒素として体内に取り入れる)の濃度が高まります。硝酸態窒素は、人間の体内に入ると血液が酸素を運ぶことを阻害する物質となります。また、発がん性との関連も疑われています。土壌のアンモニア態窒素は土壌の微生物の硝化作用を受けて硝酸態窒素に変化します。アンモニウムイオンは陽イオンのためCECにより土壌に保持されますが、硝酸態窒素はマイナスイオンのため、雨や灌水により流亡します。流亡した窒素は地下水汚染の原因にもなります。このように過剰な窒素の施肥は人体にも環境にも悪影響を与えます。

未熟堆肥による生育不良
 未熟堆肥の施用では、堆肥の分解が進んでなく炭素率が高い状態で畑に投入することになります。このような状態では増殖した微生物が更に増殖するために、堆肥の窒素で補えない分を土壌の窒素で補おうとするため、土壌の窒素飢餓が起こり作物の生育不良を起こします。

未熟堆肥による生育障害
 堆肥の副原料として用いられるものの中には、フェノール性酸やタンニンなどの生育阻害物質が含まれています。未熟堆肥ではその分解が途中であり作物に生育阻害を与えます。また、堆肥化が適正に行なわれず嫌気発酵した場合は、有機酸や低級脂肪酸が多量に生成され、やはり作物に障害を与えます。
 また、未熟の堆肥により有機物が土壌に入ると微生物が急増して、土壌の酸素を消費して有機物質を分解しますが、この結果土壌では酸素欠乏が起こり根に障害がおこり、微生物が好気性から嫌気性微生物に替わり生育阻害物質が生成されることになります。

〇肥料取締法
 肥料取締法では、堆肥は特殊肥料に区分されています。肥料は通常主要成分の含有率について、公定企画が設定されていますが、特殊肥料である堆肥には設定されていません。但し、バーク堆肥には協会などにより統一品質基準による公定規格が設定されています。特殊肥料については、肥料取締法に基づく成分表示が義務付けられており、三要素の含有率(N、P、K)は1%以上のものは有機肥料とみなされ、1%以下のものは土壌改良材とみなされているが、特に取り決めがあるものではありません。

〇電気伝導率
 電気伝導率(EC)が高いものは塩類集積によるものが多く、また重金属類が含まれているものも高くなります。堆肥には分解される間にアンモニアや硝酸でECが高まるが、これは揮発や分解で低い濃度になってくるので特に問題にはならない。ECが高いと作物の根に障害を与えるので注意しなければならない。ECの基準として5ミリシーメンス/センチ以下が望ましいとされています。
 発酵中の堆肥に家畜尿を散布すると、カリやナトリウムなどが多量に入って塩類濃度が高まり、ECが上昇する恐れがあるので、家畜尿の塩類濃度を調べて行なう必要があります。   また、堆肥中の銅と亜鉛の濃度についても銅が600mg/kg、亜鉛が1800mg/kg以下と下水汚泥の自主基準で決められており、農用地の管理基準としては亜鉛は表層土乾物で120mg/kg以下とされています。また、ヒ素やカドミニウムなどは危険物質とされています。銅・亜鉛は成育促進剤として家畜の飼料に添加されており、家畜糞尿を利用して堆肥を作ると、その含有量が上がるので注意が必要とされています。基準値については様々な基準があり、その多くは参考値として決められている程度です。

家畜堆肥の品質表示を要する基準項目
項目基準値(乾物あたり)
有機物60%以上
炭素率(C/N比)30%以下
窒素全量N1%以上
P2O5リン酸全量1%以上
K2Oカリ全量1%以上


品質表示を要しない基準項目
項目基準値
水分70%以下
電気伝導率EC5ms/cm以下



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▼ 亜鉛不足のもたらす害
「亜鉛」と聞いて,あなたはどんなイメージを持つだろうか。 「“なまり”に関係するもの?」 「名前は知ってるけど, どんなものに含まれてるの?」 「ぜんぜんイメージわかないけど…」 ほとんど人にとって, 亜鉛というものは 単に「金属の一種」程度の認識しかないはず。
  • 亜鉛不足を防いでみずみずしい肌を
  • 2006/11/21 12:45 PM
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