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地球白書17-7

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<第7章>企業を変革する

Reinventing the Corporation

 今日、金融・非金融のいずれの企業行動にも、かつてない厳しい目が注がれている。
この10年ほどで、金融部門では不安定さと構造的リスクにより、業界対応の欠陥が浮彫り
となった。
 「銀行の自己資本を適正に規制する事に失敗」、「高リスクのデリバティブ取引の際限
なき拡大」、「商業銀行と投資銀行の業態間の相互参入を認めた事による、社会的影響」
――いずれも、世界金融市場の不安定化につながった。「金融部門に集中する富と利益は、
世界市場で不当に強大な力となっている」との世論が高まり、金融機関や監督官庁の信用
は失墜した。金融機関が「大きすぎて、つぶせない」存在にならないように、あるいは
そうした存在となる事を禁止するために、金融部門への再編圧力が高まった。

 金融機関が「大きすぎて、つぶせない」と形容されるようになったのは、国内外の経済
市場で自ら構造的リスクを生み出したからである。この新たな状況が明らかにしたのは、
失敗の最終的リスクは投資家ではなく、企業の受入国の納税者が負わされるという事で、
しかもEUにあっては、全地域でそれが当てはまるという事実である。

 実体経済と呼ばれる製造業や非金融サービスを扱う企業も、市民の信頼を失いつつある。
欧米の多くの国、そして日本では深刻な不況が長引き、製造業が徐々に空洞化し、社会の
セーフティー・ネットが脅かされて、企業への不信感が高まっている。

 多国籍企業は肥大化を続け、市場と政治への影響力は増大している。金融、自動車
、医薬品、メディア、食品業界等は、少数の世界的大企業に統合されつつある。企業の
成長は株価や1株当たりの収益等で判断され、社会的価値からは疑わしい決定が行われて
いる。
 例えば「短期的な利益のための強引な企業買収」、「当面の利益確保優先、研究開発費
の先送り」、「従業員平均賃金に比べ極めて巨額な役員報酬」、「ストックオプションに
過度に依存し、長期的利益よりも目先の株価に執着」等である。結果、多国籍企業は労働者
やコミュニティや環境に、果たすべき長期的貢献をしていない。本来、企業が目指すべき
は、人間及び生態系のウェルビーイングの双方が尊重される、公正で持続可能な未来で
あるはずだ。

著者:Allen L. White is vice president and senior fellow at the Tellus Institute.
Monica Baraldi of the University of Bologna in Italy is a fellow at the Institute.

ワールドウォッチジャパン ワールドウォッチジャパン(08/04/15転載承認済み)






平成27年4月25日




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