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土壌微生物 連作障害対策

目次を作りました。順番に見てね

土壌のしくみ
土壌微細物  最終
連作での病原菌への影響
 連作をすると病原菌に対してどのような影響がでるか、再度検証してみると
1、その作物の根に適した特定の病原菌が増殖し、収穫後も残根や残渣上で生き残り連作と共にしだいに病原菌が集積されます。
2、連作にともなって不適切な施肥管理によって養分過剰、養分のアンバランスが作物の栄養代謝を撹乱し、作物の抵抗力を弱めて発病を助成します。(栄養病理複合障害)
3、環境条件が安定しているので病原菌の発病力自体が増強されてきます。
以上3点が連作障害の主原因だが、さらに増長する要因として
4、土壌の地力を無視した肥料設計、生育設計、新しい環境に適応した新種の病原菌株の出現、大型機械などによる協同耕作による病原菌の伝播拡大

以上が連作障害の原因ですが、輪作だと宿主の根が常時入れ替わるので十分な発病ができずに、障害がでにくい。発病度合いと土壌中の病原菌密度には一定の関係があり、発病に必要な最小限の病原菌密度が知られているが、連作下では、輪作下に比べてはるかに低い密度でも発病します。これは発病の条件が整いすぎているからです。また本来病気のでない土壌pHであっても、病原菌密度が高ければ発病します。病原菌密度が高ければ不利な条件下でも生き残る菌数が増えて発病を招きます。

連作にともなう病気の現象
 連作障害は輪作で消失し、連作で生じるが、連作障害の原因は特定の種類の作物にのみ害が作用するという作用特異性を持っています。しかし、ある種の病気に対して、連作にともなう特定の病気の激発によって収量が低下した後、障害が衰えて収量が回復する現象もあります。これは病気の衰退と呼ばれ、コムギ立枯病、ジャガイモそうか病など古くから知られています。
 連作障害で作物の生成する有害物質が原因とする考えであるいや地現象では、アレロパシー(他感作用)として最近考えられるようになりました。アレロパシーとは、ある植物の固体が化学物質を放出して、周囲の別の植物固体の生育を阻害する現象です。トマト、バレイ、りんごなどでは、その根が黒くるみの根に接触すると、ジュグロンという有害物質の害作用を受けて枯れてしまいます。

土壌消毒
 土壌病害が蔓延してしまうと、土壌を消毒して病害の元を絶たなければなりません。土壌消毒の方法としてクロルピクリンなどのガスを注入して、ポリエチレンフィルムで地面を被覆して行ないます。
 土壌消毒では消化菌が完全に死滅してしまうので、施用したアンモニウムが硝酸態にならずに作物がアンモニア中毒を起こすことがあります。また、アンモニウムイオンはカリウムイオンと同じ大きさのため、カリウムイオンと同じ行動をして、アンモニアイオンが過剰になると微量元素の吸収を阻害します。メチルブロマイドで消毒した土壌には硝酸態肥料を施用すれば問題がないが、硫安や油粕を使用するとキュウリではマグネシウムの吸収が阻害されて、葉を周辺を除く内側が黄化壊死する「グリーンリング症」が生じます。油粕では微生物の分化過程でアンモニウムが発生するので、硫安と同じようになります。
 土壌消毒の後は、生き残った菌が爆発的に増殖し、有機物の分解を促進させます。このため死菌体や有機物からの窒素放出が促進され、作物の窒素吸収量の増加により生育は促進されます。しかし、土壌消毒によって有機物の分解が促進されると土壌養分の貯蔵量は減少し、土壌は硬くなっていきます。さらに、土壌消毒では菌体の死滅後、増加速度の速い菌が集中的に増殖し単純化します。また病原菌が生き残っていたりすると容易く増殖します。このように消毒直後の土壌は非常に不安定な危険な状態になっています。
 薬品による土壌消毒は、食品の安全面でも問題があるとされており、自然にできる土壌消毒として太陽熱消毒があります。これは土壌に注水してハウスを密閉して高温殺菌するものです。そのため真夏に行ない労力と日数がかかります。太陽消毒での効果で完全に防除できるのもはイチゴ萎黄病、ナスの半身萎ちょう病、トマトの根腐疫病、ピーマン疫病などの疫病類、ホウレン草苗立枯病などの苗立枯病、各種作物の菌核秒、白絹病などです。完全に防除できないものの効果のたかいものは、トマト褐色根腐病、黒点根腐病、トマト萎ちょう病、キュウリのつる割病などのフザリウム病です。まったく防除できないものはトマトモザイク病です。

連作障害対策
 連作障害の対策として消毒の有効性は分りましたが、土壌を一旦無菌に状体にすることでの再汚染の不安や、毎年消毒を行なう必要性、薬物による消毒などでは、自然の恵みを生かした農業とはいいにくく、自然の中での連作障害の対策としては、次のような対策を総合的に行なうことで防除効果が得られます。
1、 病害虫が集積しやすい環境(条件)をなくす
2、 病害虫が多少増加しても、病害にかかりにくい健全な作物を作る
3、 病害虫の増加が危険レベルに達する前に、防除する
この中でも共通していることは作物の生育環境の整備です。環境の整備が病害虫が集積しやすい条件を減少させ、作物も健全に生育し、病害虫の増殖も抑制します。
 環境の整備とは、圃場の管理、圃場周辺の管理、土壌そのもの管理です。危険なものを持ちこまない、持ち出さない、作らないことです。土壌分析を行ない適切な土壌管理が連作障害の対策には必要です。有機物質資材を適切に使うことで、病原菌の直接抑制ではなく、作物生育の健全化や抵抗力の増大に、その効果を発揮します。

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