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土壌のしくみ 微生物

目次を作りました。順番に見てね

第1章の補足
堆肥の作用
 堆肥には窒素、リン酸、カリウム、カルシウム、マグネシウムの多量要素以外にも微量要素として鉄、亜鉛、銅、マンガンなども含まれており、作物に対する総合的な養分の供給源となっています。その養分量は堆肥の種類によって大きく違い、土壌の「緩衝能」(環境や肥料の急激な変化に対応できる力)も違います。これはCECに大きな関わりがあります。日本に広く分布する火山灰土壌や酸性土壌には活性アルミニウムが多く含まれており、施肥したリン酸が土壌(アルミニウム)に強く吸着されて、作物が吸収できなくなることがあります。堆肥を施用することによって、腐植酸、有機酸、各種糖類などが「キレート作用」(有機化合物と金属イオンが結合する化学反応)によって活性アルミニウムと結合して、リン酸とアリミニウムが結合するのを抑制します。その為堆肥の施用により土壌のリン酸吸収係数が低下し作物に吸収されやすい過給態リン酸が増加します。

アルミニウムはリン酸を吸着する         堆肥の持つキレート作用でリン酸の吸着を防ぐ

緩衝能:土壌には酸または塩基を加えたとき、pHを小さくする作用があり、これを土壌の緩衝作用といい、その能力の大きさを緩衝能といいます。緩衝作用には生物的要因と非生物的要因に分けられ、生物的要因には植物根によるものと、土壌微生物による脱窒などがあります。非生物的要因は化学的反応にみる中和作用です。

土壌に与える影響
 土壌には非常に多種類の微生物が数多く存在しています。その数は1g中に約1億といわれています。これらの微生物は養分の少ない土壌中では活動を中止しているが、堆肥など餌になる物質が入ってくると土壌中の微生物が増殖し、施肥した堆肥だけなくそれまでに土壌中に蓄積されていた有機物の分解も促進される。これは「プライミング効果(起爆効果)」と呼ばれ、分解により窒素をはじめ多くの養分が放出される。放出された窒素の一部は、増殖された微生物の菌体に取り込まれ再び土壌中に蓄積され、長期にわたって土壌窒素を放出します。また、堆肥の施用によって有機物の分解に関与する土壌動物、糸状菌、放線菌、細菌など多様な生物群が生息するようになり、その大きさに応じて団粒内外に生息の場を確保するので、土壌中の生物の種類が増え土壌の生物的緩衝能が増大する。

食味 
 作物の品質には、外観・日保ち・食味・内容成分などがありますが、堆肥の効果にとりわけ日保ちと食味の向上に有効です。食味に関係の深い糖は窒素肥料と水が少ない条件で蓄積され、窒素肥料が多いとたんぱく質が合成される機能が働くために、糖成分が少なくなって味や日保ちが低下します。化学肥料は即効性で肥料効果が現れるので糖が減少しやすい傾向にあり、堆肥では遅効性で徐々に窒素を放出するので食味が向上すると考えられています。

EC(電気伝導率)

 土壌の化学性にはECという性質があり、電気の伝導率をしめすものです。つまり電気抵抗の逆数ということになり、どのくらい電気の通電性があるかというものです。化学肥料を多く施すと塩基イオンなどのイオンが集積し、また工場による環境汚染物質の重金属を含んだ土ではECは高くなります。また外材の鋸くずには3.0〜3.5%の塩分が含まれておりこれを使った堆肥ではECが21と以上に高い数値になります。
ECの高い堆肥は根痛みの原因になるので注意する必要があります。これは塩基により毛根の細胞壁が脱水反応を起こし起こるもので、細胞の原形質を分離し収縮して枯死するからです。作物の根によってはその限界に違いがありイチゴ・メロンは弱く、トマト-きゅうりそしてなす・ピーマンの順に強いです。ECは品質基準では5ミリシーメンス/センチ以下とされていますが、実際にはこれより高い堆肥が多くあります。堆肥にはアンモニアや硝酸が含まれており、これがECを高めている場合には問題は少ないが、醗酵中の堆肥に家畜尿を散布するとカリやナトリウムなどが多量に入っていて塩類濃度が高まりECが上昇する可能性があるので注意が必要です。また重金属においても基準値を超えないようにしなければなりません。ECの調整は塩基の調整なのでCECを管理することで問題は解決します。

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