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土壌のしくみ(堆肥)

目次を作りました。順番に見てね

土壌のしくみ機10
堆肥と有機肥料
 有機肥料は原料を乾燥したり蒸したりして製造し、この過程では微生物は関与していないので微生物が分解しやすい有機物を多量に含んでいます。その為土壌施用後に微生物が急増し肥料効果がでます。しかし、微生物活動によって作られた堆肥は、分解しやすい有機物のほとんどが堆肥のできる過程で分解しており、分解されにくい残りが土壌中でゆっくり分解されていくため肥料効果が出にくい反面、効果は持続します。

有機肥料と化学肥料
 有機肥料は魚かす,骨粉、植物油のかすなど動植物に由来した有機物を原料としたもので、土壌中で微生物に分解されて肥料効果がでるため、その速度はゆっくりとしている遅効性です。動物性のものは燐酸が多くカリが少なく、また植物性のものは燐酸が少なくカリが多い傾向にあるので数種の肥料を配合して使う必要がある。有機肥料は窒素、燐酸、カリの肥料成分以外に微量要素も含んでいるので作物には適した肥料だが、化学肥料に比べると肥料成分が少ないので多量に施用する必要があり、作業及び経費負担が多くなります。また、有機質であるため微生物が急激に増加すると、根痛みやタネバエなど虫害の原因になことがあるので、作物を植える2週間以上前に施用し、土壌と混合するなどの注意が必要です。
 化学肥料は科学的に合成もしくは岩石など天然に由来する原料を科学的に加工して作った肥料で、作物に必要な肥料成分だけを作っているため成分含有量は高く有機肥料の数倍以上含まれており施用は少なくてすみ経済的です。また、いろいろな組み合わせの肥料ができるだけでなく効果の速度も用途に合わせて作ることができます。しかし化学肥料は効果の期待から適量以上に施用してしまうために環境に負荷をかけることになっています。このことは有機肥料においても同様のことが言えますが肥料効果が小さいく、経済的な理由も加わり、問題になるような大量投入は行なわれにくいのです。

堆肥とは
 わら、落ち葉、野草などが堆積し分解されたものを「堆肥」といい、家畜糞尿を主原料とするものを「きゅう肥」、農業系以外の有機性廃棄物を堆積醗酵させたものを「コンポスト」、これらを総称して「有機堆肥」といいます。しかし現在では複数の有機資材が原料として用いられるようになり総じて堆肥と呼んでいます。

堆肥と肥料の違い
 「堆肥」は作物が育つ土壌に作用するもので土壌環境を改善する「土壌改善効果」をもっているのに対して、「肥料」は直接または間接的に作物が育つのに必要な養分を供給する役割をもっており「肥料効果」を発揮します。しかし堆肥の中には肥料効果の高いものもあり堆肥と肥料の両方の性質を持っているものもあります。

堆肥の効果
 堆肥が肥料と大きく異なるのは、その効果が徐々に現れるとともに、連年施用することによってその効果が累積されていくことです。堆肥を毎年施用すればゆっくり分解をしていき分解ざれずに残った有機物は翌年にまた一部が分解され作物に養分を供給し続けます。このこのとが繰り返され、分解されにくい有機物が土壌中に蓄積され、土壌有機物となって長期的な養分供給力が次第に高まっていきます。このことは肥料にはない現象です。肥料取締法では肥料とは、「植物の栄養に供することまたは植物の栽培に資するため、土壌に化学的変化をもたらすことを目的として土地に施されるもの、および、植物の栄養に供することを目的として植物に施されるものをいう」と定義されています。このように肥料成分が何%以上と決まっているわけではありませんが、肥料は三大要素の一つを数%含むのに対して、堆肥では三大要素の含有量は数%未満であることが一般的となっています。

堆肥化
 堆肥化の目的は「直接土壌にわらなどの新鮮有機物を入れると、その中に作物の根に有害な物質(フェノール酸や有機酸など)を含んでいたり、微生物の急増と急激な分解とによりガス障害を受けたり、長期的な分解による窒素飢餓を起こすなどさまざまな障害を受けることになります。このような障害を起こさないように、あらかじめ微生物により分解しやすい有機物や作物の生育に有害な物質を分解しておくことが堆肥化の目的です。」また、家畜糞尿を使用する場合でも衛生面での安全性を確保することが必要であり、単に乾燥させるだけでも使いやすくはなりますが、安全性の問題は払拭できません。堆肥化による発熱によって70〜80度程度まで上げることにより病原菌や寄生虫の卵、雑草種子など死滅させることができ、安全で乾燥した扱いやすい堆肥になります。また堆肥化の過程で微生物の活動により窒素成分が有機化することによって、土壌施用後にゆっくりと分解が進み肥料効果が現れ作物の生育条件に適した土壌環境が出来上がります。

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