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経済から見た農業

目次を作りました。順番に見てね

はじめに                               
 農業というものを考えてみると、どのような観点に視点を置いてみるべきであろうか?私は、今まで農業は野菜を作る場所というイメージだけで、農業を測っていました。言い換えれば農業が何かという疑問を持ったことがありませんでした。しかし、現代社会のように情報テクノロジー(IT)が進み社会全体も情報開示がなされるようになってくると、生活そのものが、経済や環境とか全てのものと密接な関係にあること気づかされます。そこで今回、農業を多方面から見てみることにします。
環境・経済・健康・消費の4点から農業を通して何が見えるか考えていきます。

経済からみた農業
コーンベルト地帯
 現在、穀物の貯蔵量の減少が問題となってきています。世界の穀物貯蔵量は59日分まで落ち込んでいます。ここ数年、穀物の生産量が消費量を下回り、在庫で消費を賄っているからです。穀物を消費するのは人間のみではありません。人間の生活を維持するためには家畜が必要です。これら家畜も穀物を主体とする飼料を餌としているのです。人間が直接口にする穀物同様に家畜の飼料用穀物も重要な位置を占めています。人間の食料と同じように飼料穀物の動向も注意しておかなければなりません。
アメリカ中南部にプレーリー・コーンベルトと呼ばれている「黄金の帯」があります。プレーリーと呼ばれる天然の草原地帯は、ロッキー山麓に残るのみとなり、以前のプレーリーがあった中央大平原中部一帯は、トウモロコシの大農業地帯となっています。トウモロコシの大部分は飼料用であり、アメリカのトウモロコシ生産は全世界の45%以上の2億5千万トンを超え、その8割を輸出しています。穀物相場は、石油と並ぶ世界経済の戦略的物資として世界経済に大きな影響をもっています。また、トウモロコシは用途が多くコーン油やコーンスターチ、醸造酢の原料などにも使われ、牛肉1kgを育てるのに7倍の飼料穀物が必要であり、その主体飼料もトウモロコシです。中国が、今後発展し内陸でも牛肉を食べるようになってくると、更に飼料穀物は必要性を高めていくことになります。その中国にもアメリカからデントコーンを主体とした濃厚飼料が大量に流れています。濃厚飼料は高カロリーで家畜の成育を促進させます。しかし、栄養学的に見ればビタミンや微量元素に乏しく、保存料として使われる亜硝酸ナトリウムを大量摂取すれば、雄の家畜は尿道結石を起こして死にます。このような有害物質を蓄積した家畜肉が人間の体内に入る危険性もあります。イギリスで大流行した狂牛病では、世界の畜産流通にも大打撃を与えました。これも元々はスクレーピー病に冒された羊を廃棄せずに飼料に混ぜて他の羊たちに与えたことから大蔓延をしたものです。今、このコーンベルト地帯でも遺伝子組換えトウモロコシが育成されています。近年の農業を見てみると1960年代の「緑の革命」では、化学肥料により一時的な農産物の倍増ができたものの、最終的には不毛の地を作る結果になりました。また、ソビエト連邦を崩壊に導いた1980年代の大凶作の原因は、倍産政策を強行し土壌流出によって土地が疲弊した為だとも言われています。このコーンベルト地帯もそういった可能性を秘めています。
地球環境を考えてみても地球温暖化による砂漠化やエルニーニョによる超大型竜巻の発生も地球環境の変化から起こっています。しかも、地質年代的にみても第五氷河期が訪れてもおかしくない次期に来ています。氷河期になれば高緯度地域の凍てついた高気圧が南下してきます。ユーラシアの穀物地帯もシベリア高気圧の南下を恐れています。このように見てみるとコーンベルト地帯の気候もいつまで維持できるかは予測できません。アメリカのトウモロコシ生産が世界の45%を占めている現状を考えると、もしコーンベルト地帯に異変が起きると、世界の農業はアメリカと共に崩壊する危険を含んでいます。農業のみでなく本格的な食糧危機、食糧戦争への突入です。
コーンベルトの持つ経済的な意義を考えてみると、食物自給率が100%を超える国は20国以下で、他の国は生命の大動脈である食糧を輸入に頼っており、穀物の輸出市場における各国の力関係は、アメリカが世界の四割を超える一人勝ちです。その主が、このコーンベルトというわけです。農業を経済的に見てみると「穀物戦争」から「種子戦争」となり、さらに「遺伝子戦争」と発展する可能性もあります。
このような食物経済動向を通してみてみると、今私たちがしなければならないことは、自国でのコーンベルトを作ることではないでしょうか?また、トウモロコシと同じように世界の穀物相場を左右するものに大豆・小麦があります。「トウモロコシ」「大豆」「小麦」は、生命維持装置である食糧生産に欠かすことができないものなのです。

緑の革命
 1960年代の食糧事情はとても不安定であり、凶作による食糧危機が深刻な問題でした。これを解決するために高収穫穀物種を開発し、単位面積あたりの収穫量を飛躍的に増やすことができました。しかし、高収穫穀物種は多量の化学肥料を必要とするものであり、塩類集積や不毛の大地を作る結果になるとともに先進国(化学肥料の提供側)と途上国との間に深刻な社会問題を引き起こしました。

種子戦争
 1980年代種子をめぐる問題が注目を浴びるようになり、数々の多国籍企業が種子産業への参入合戦を繰り広げたもので、バイオテクノロジーの産業利用が注目を浴び「種子を制するものが世界を制す」とまで言われ、遺伝子操作の種子が、通貨に換わる国の戦略兵器とまでなりました。自国からの遺伝資源の流出を防ごうとするものと、遺伝資源を盗み出そうとするものとで様々な攻防が繰り広げられました。食糧事情が緊迫してくるなか農業生産の入り口である種子を支配することが、世界を支配することと同等の価値をみいだすことになるわけです。1980年代後半の世界の種子市場は約150億ドル、最大の米国でも50億程度あり、これは農薬市場の約半分程度です。しかし、これは市場の流通のみであり途上国などの時価採種や公的機関を通じた配布などもあり、これらの非購入種苗が商品化されると、その規模は500億ドル以上の巨大市場が生まれるとされています。しかし、このような異常な事態に対して各方面から警鐘がならされました。

水戦争
 爆発的な人口増加に伴い、食料の増産が急がれています。中国などの発展途上国が経済大国になることで事態はさらに悪化します。現に中国は大豆の世界最大の輸入国となりました。アメリカと中国は世界でも有数の穀物輸出国です。しかし、中国の経済発展は穀物生産国から穀物消費国へと変化させます。さらに世界的な食糧危機へと招くことは必至です。経済発展することで牛肉の消費が伸びることが予想されますが、牛肉1kgを作るのに7kgの穀物を必要とし、穀物7kgを作るのに7トンの水が必要です。すでに黄河では断流がおき、下流域では川が干上がり、地下水もない状態へとなっています。また、日本は世界最大の水輸入国でもあります。穀物の輸入は、穀物を育てるのに必要な水を輸入していることと匹敵します。また、アメリカは大量の水を海外へ輸出しています。今後の地球環境経済は食糧経済でもあり、水経済です。もうすでに世界的な食糧危機は起きているのです。
 日本がこの食糧危機を乗り越えるためには、農産物を国内生産へとシフトし、エネルギー供給ベースでの自給率ではなく、純然たる消費に対する自給率を向上させねばなりません。それも健康を損なわない農業へのシフトです。

水の情報については、ワールドウォッチシジャパン
上記サイトは水情報の一部です。正式サイトはリンクからどうぞ。
ワールドウォッチジャパン環境問題へのリンクです

                                  

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