総合診療

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総合診療

GM:総合診療医

 

総合診療医は問診だけで病気の検討をつけるもので、診察器具は特にありません。問診は意志が病気の原因を特定するために、症状や生活習慣、家族歴、既往歴など聞き、または直診を行うことです。原因を臓器や骨・筋肉などに限定しないで、さまざまな状況を総合的に判断して、生活的、社会的なことまでも含めて原因を探るものです。この問診を専門的に行う医療を「総合診療」といいます。

 総合診療を行うことで、患者が自分で判断して診療科を選ぶのではなく、総合診療医から診断してもらい適切な専門科を受診します。そうすることにより患者の負担を軽減するとともに、時間、医療費を削減し、さらに早期に治療にかかれるメリットがあります。専門の科が違うと、原因不明の病気となり、自分で病院を何か所も探さなければならないことになります。そうなると病気は進行し手遅れとなることもありうります。アメリカでは専門医に行く前に家庭医に診断してもらい、専門医を受診する仕組みとなっています。

 総合病院などでは専門が細分化しているため、総合医療科を置くことで、無駄な検査を省くことができるようになり、患者の負担も軽減できます。しかし、従来の受診と違い原因を徹底して探るため、受診にかかる時間が長くなり、受診者数の制限ができることにもなりかねます。日本の総合診療医は150人程度で不足しています。少ない医師を効率的に活用するには、総合病院内に総合診療科を設置するのではなく、開業医として市町村に設置するほうがよいと思いますが、やはり医師不足なので現在では無理だと感じます。

医療費を削減するためも、患者のたらい回しを減らすことが必要です。現在の医療費は34兆円と言われており、無駄な検査を減らすことが有効ですね。

 

総合診療部のある医療機関

総合診療医学会

http://www.jsgm.org/general.html#list

 

 

平成221024


医療制度No11  介護保険の内容

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医療制度No11 介護保険の給付
厚生労働省HPより
【介護保険の給付内容】
在宅に関する給付
・訪問介護(ホームヘルプサービス)
 ホームヘルパーが家庭を訪問して介護や家事の援助を行います
・訪問入浴
 浴槽を積んだ入浴車で家庭を訪問して、入浴の介護を行います
・訪問看護
 看護婦等が家庭を訪問して看護を行います
・訪問・通所によるリハビリテーション
 理学療法士や作業療法士等が、家庭を訪問したり、あるいは施設において、リハビリテーションを行います
・かかりつけ医の医学的管理等
 医師、歯科医師、薬剤師等が家庭を訪問し、療養上の管理や指導を行います
・日帰り介護(デイサービス)
 デイサービスセンター等において、入浴、食事の提供、機能訓練等を行います
・短期入所サービス(ショートステイ)
 介護を必要とする方を介護施設に短期間お預かりします
・痴呆の要介護者のためのグループホームにおける介護
 痴呆のため介護を必要とする方々が10人前後で共同生活を営む住居(グループホーム)において介護を行います
・有料老人ホーム等における介護
 有料老人ホーム等において提供されている介護なども介護保険の対象とします
・福祉用具の貸与及びその購入費の支給
 車椅子やベッドなどの福祉用具について貸与を行うほか、貸与になじまないような特殊・尿器などについて購入費の支給を行います
・住宅改修費の支給
 手すりの取付や段差解消などの小規模な住宅改修について、その費用を支給します
・居宅介護支援(ケアマネジメントサービス)
 介護を必要とする方の心身の状況、意向等を踏まえ、上記の福祉サービス、医療サービスの利用等に関し、居宅サービス計画(ケアプラン)を作成し、これらが確実に提供されるよう介護サービス提供機関等との連絡調整などを行います

・施設に関する給付
特別養護老人ホームへの入所
老人保健施設への入所
療養型病床群、老人性痴呆疾患療養病棟その他の介護体制が整った施設への入院
市町村の独自給付
 以上の給付のほか、市町村は、地域の独自のニーズに応じ、65歳以上の方(第1号被保険者)の保険料を財源として、以下のような給付を行うことができます。
介護を必要とする方等に対する寝具洗濯・乾燥サービスなどの給付
介護研修、介護をしている家族のリフレッシュを目的とする交流会、一人暮らしの被保険者のための配食サービスなど

《保険料》
65歳以上の第1号被保険者の保険料の設定に当たっては、所得段階に応じた定額保険料とすることにより低所得者の方々にとっても過重な負担とならないような仕組みとします。また、市町村における保険財政の安定を図る観点から、中期的(3年程度)な見通しに基づく設定とし、その徴収は、老齢・退職年金から特別徴収(いわゆる天引き)を行うほか、特別徴収が困難な者については市町村が個別に国民健康保険料と併せて徴収を行います。
第1号被保険者の保険料は国が定めるガイドラインに基づき、市町村が条例で設定します。

《第2号被保険者の介護保険料は医療保険料と一括徴収》
40歳から64歳までの第2号被保険者については、それぞれ加入する医療保険のルールに基づいて、設定します。この介護保険料は、医療保険者が一般の医療保険料と一括して徴収を行います。


医療保険制度No10  介護保険

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介護保険制度
 医療保険制度の改正に伴ない介護保険制度も同時に改正されました。保健制度について考えるとき、医療保険と介護保険を区別して考えることが必要です。どうしても、医療保険と介護保険の違いが分かっていないと、何がなんだか分からなくなってきます。医療保険は、治療を目的としたもので、急性期と療養期とに分かれています。老人関係は老人福祉と老人医療を対象としたものでしたものですが、更に介護保険の一部が対象となりました?。(介護保険と老人福祉、老人医療の関係がよく把握できませんので、どなたか教えて下さい。できたらわかりやすい図がいいです)

以下厚生労働省HP介護保険制度の概要介護保険制度のQ&A)より


介護保険の対象者
≪被保険者の範囲は40歳以上≫
被保険者は、(1)65歳以上の方(第1号被保険者)と、(2)40歳から64歳までの方のうち医療保険に加入している方(第2号被保険者)です。
これらの被保険者の方が、(1)入浴、排せつ、食事等の日常生活動作について介護を必要とする状態(要介護状態)にある、あるいは、(2)虚弱な状態であって要介護状態とならないために適切なサービスを受けることが必要な状態(要介護状態となるおそれのある状態)である場合に、保険給付の対象となります。なお、40歳から64歳までの方については、脳卒中、初老期痴呆など老化に伴って生じた要介護状態に対し保険給付を行います。

≪生涯を通してみると2人に1人が対象≫
要介護状態であったり、要介護状態となるおそれのある状態であるために、介護保険のサービスの対象となる高齢者の方は、全高齢者(65歳以上)の約13%ですが、80歳〜84歳では約25%、85歳以上では約50%と見込まれます。
また、65歳以上で亡くなった方をみると、約3人に1人は1年以上、約2人に1人は6か月以上の間、寝たきりや寝たり起きたりの状態となっています。また現に寝たきりの高齢者の方をみると、2人に1人は3年以上となっています。
生涯を通して見た場合、2人に1人は介護保険の給付の対象となり、その可能性は決して低いものではありません。
なお、要介護状態などではない元気な方々に対しては、健康相談、健診などの保健事業、生きがい対策などが老人保健制度等により実施されます。


医療制度No9 記事抜粋2

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医療制度No9
2006年12月6日朝日新聞より
在宅医療看護士離れ
大学病院へ流出深刻  診療報酬の改定裏目
お年寄りの在宅医療を支える「訪問看護ステーション」で看護士の人材難が深刻になっていることが、関係財団の調査で明らかになった。今年度中に退職する看護士がいるステーションが6割近くにのぼり、病院に再就職する人が多い。看護士の大病院集中を招いている4月の診療報酬の改定の余波とみられ、閉鎖に追い込まれるステーションも出ている。医療費抑制のため「病院から自宅へ」の流れを進める厚生労働省だが、今回の改定が裏目にでて、在宅医療を危機に陥れている格好だ。
 看護士が自宅などに出向いてケアにあたる訪問看護ステーションは、医師が往診する「在宅療養支援診療所」とともに在宅医療を支える両輪と位置づけられる。厚生労働省は04年までに全国で9900箇所と見込んでいたが、経営と労働環境の厳しさから今年4月で5700箇所にとどまる。調査は看護士が集まらないとの現場の声を受けて、日本訪問看護振興財団が10月に実施。看護士の離職状況について1210箇所にアンケートし、503箇所から回答があった。それによると、4月以降に辞めた看護士がいるのは181箇所36%。今年の退職予定者がいる105箇所21%と合わせると、計57%で今年度中の離職者、離職予定者がいた。再就職先が分かっているケースのうち、最も多かったのは病院の38件。病院で訪問看護を「続ける」は1件のみで「続けない」が31件だった。診療所は計18件で訪問看護を「続ける」3件、「続けない」11件。別の訪問看護ステーションへの再就職は26件だった。人材流出の理由としては「診療報酬の改定で病院の看護士の確保が激しくなり影響を受けている」など、今春の改定を挙げる答えが目立った。膨らむ医療費の伸びを抑えるため、発症後間もない「急性期」の医療を充実させて長期入院患者を減らす一方、受け皿として在宅医療を整備し、自宅で量酔いs足り最後をみとったりできるようにするのが厚生労働省の方針。春の改定では急性期医療充実をめざし、看護士を増やすと高い報酬が得られるようにした。この改定後、都市部の大病院などが待遇や研修態勢を整えて全国から看護士をかき集めており、中小医院だけではなくステーションもこのあおりを受けた形。自宅で安心して医療が受けられる仕組みを目指す厚生労働省自らが、結果的にその実現を阻害している構図だ。同財団によると05年度1箇所当たりの看護士数は平均3.81人(常勤換算)、収益の7割強を占める介護保険では「看護職員2.5人(同)以上」が基準で、これに達しなければ休止せざるを得ず、1人でも辞める影響は大きい。財団常務理事は「予想以上に厳しい結果。患者、家族への景況が心配だ」と話す。厚生労働省は「今春の改定で急速すぎる変化が起きているのは認識している。急性期医療の充実と同時に在宅医療の推進も目指しており、バランスが取れるよう検討したい」としている。

注)訪問看護ステーション
 数人程度の看護士らが所属してお年よりの家庭などに出向き、医師と連携して健康状態の観察や在宅リハビり指導、人工呼吸器の管理や痛みのコントロールなどをする。訪問看護は病院や診療所も行なっていたが、在宅医療を進め、ケアの質を高める目的で、92年に制度化。今春の開度保健見直しでは、特別養護老人ホームとの連携が強化された。


医療制度No8 記事抜粋

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医療制度No8
記事紹介
平成18年3月18日産経新聞より
リハビリ「医療機関で上限」に不安続出
 4月からの診療報酬改定に伴ない、従来は期間無制限だったリハビリテーションが、一部を除き、発症から180日を上限に医療機関で受けられなくなる。その後は医療機関ではなく介護保険による自宅でのリハビリなどで回復を目指さなければならない。脳卒中などの後遺症を回復するには半年以上必要とすることも多いうえ、改定内容は一般の認知度が低く、医療関係者からの不安が広がっている。
リハビリ診療は「脳血管疾患など」「運動器」「呼吸器」「心大血管疾患(急性心筋梗塞など)」の4疾患に分類され、それぞれ疾患発症から180日、150日、90日、150日のリハビリ期間上限が設けられる。これまでは医療機関で保険診療として無制限に受けられたリハビリが、失語症や高次脳機能障害(事故や病気などで脳に損傷を受けて障害が残る)、難病などをのぞき、上限期間を過ぎるとけけられなくなる。単隠語は介護保険を使って自宅で理学療法士などによる訪問リハビリを行なうか、自己負担で鍼灸治療院や接骨院、フィットネスクラブなどを利用するしかない。起算は発症からの為、半年間の昏睡状態が続いたあとに意識が戻ってもリハビリの期間はない。「脳卒中などによる後遺症の場合、半年程度で機能回復する人は8割程度。しかし、すぐにリハビリを始められず、機能回復のペースが遅い人もいる。」また、「肺気腫などの肺の病気は、呼吸困難に陥らないようにリハビリを行なう。そうした患者さんの場合、医療機関でないと対応が難しい」また、介護保険による訪問リハビリについても、「制度が今後育っていく可能性もあるが、機能回復という面では難しいかもしれない」。設備や人材の整っていない自宅でのリハビリには限界がある。
 中央社会保険医療協議会は改定理由について、「長期簡易わたって効果が明らかでないリハビリが行なわれているとの指摘がある」とする。また、「一部医療機関が診療報酬目当てに、目標もなく何年もリハビリを行なっているのは事実。ただ、機能回復の見込がめる患者さんのリハビリを受ける機会が閉ざされるのは疑問」とし、「一番大切なのは患者さんの気持ち。リハビリをすれば機能回復するという目標をもてるシステムでないと意味がない」と話した。
表題脳血管疾患など運動器呼吸器心大血管疾患
対象疾患脳梗塞など脳血管疾患手足の重症の外傷肺炎・無気肺急性心筋梗塞
脳外傷手足の外傷骨折の術後など開胸手術後狭心症
脳腫瘍切断肺梗塞など心臓、大血管手術後
脊髄損傷など
リハビり期間上限180日150日90日150日
リハビり期間は発症から


医療制度No7 考えさせられること

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医療保険制度No7
 以上のようなことが医療保険制度の説明ですが、振り返って考えて見ると、なぜ今回このような改正が行われたのでしょうか?そもそも医療制度は国民の健康を維持するためのものです。当初の制度自体では弱者の保護も含めての制度でしたが、最近では制度を利用した社会的入院などが問題となっています。これは高齢社会という、ひとつの時代の流れから発生したものです。このような問題などが医療の財政負担を招いた事は事実であり、今後はその解決に向けた対応が必要でした。しかし、制度は改正したものの、その下準備がなされておらず、様々な問題をもたらしています。しかし、今回の制度改正では自分たちの考え方も改めさせられる面もあります。

今回の改正で問題となっていること
1、医師不足     原因:質を高める為に医師一人に対する患者の持ち数が減った。
2、看護士不足    原因:同上
  1,2の結果大学病院や大きな総合病院に医師、看護士が吸い上げられている。この
  結果地方の病院では、病棟の一部閉鎖や救急医療の返上、病院の閉鎖が起きている。
3、医療費の負担増加 原因:診療報酬の低下により医療費の個人負担が
4、老人等の社会的弱者の排除  原因:社会的入院患者の排除により、医療難民が発生
5、介護サービスなど負担増  原因:自立支援法により援助が減った為、金銭的に
  サービスを受けられない人が出てきている。
6、家庭での介護負担増化  原因:社会的入院患者の排除により家庭での負担が増す。
  高齢者のみの世帯では困難がますばかり。
7、症状の悪化  原因:不適切な人員にまじって治療の必要な人でも、診療が受けられ
  なくなる可能性がある。
8、病院間での格差が生まれる  原因:利益を上げていない病院は、診療報酬の低下に
  より、医療の質も落ちて、病院間で格差が生まれる。

改正のメリット
1、財政の建て直し
2、国民の予防医学の心がけの動機付けとなる
3、政府に頼った体質からの脱皮が図られる
4、質の向上?
など

皆さんはどのように考えますか?


医療制度No6 

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医療制度No6
第4次医療法改正
 今までの経過を知るために第4次改正(現在は第五次改正)について調べてみました。
第4次の医療法改正では、病床を明確に区分する為に、急性期と慢性期の病床区分を一般病床と療養病床に区分されました。この区分の明確化により病院は「病床区分の届出」を行い自分の病院の区分を決定します。この区分の届出により対象患者や医師などの人員配置基準、施設基準などが決められます。
病床基準は以下の通りです。
区分一般病床療養病床
対象となる患者急性増悪を含む発症後間もない患者又は症状が不安定な患者病状は安定し疾病若しくは障害を抱えている患者又は長期に亘る医療の提供が必要な患者
主な人員配置基準医師  16:1医師  48:1
看護士、准看護士 3:1看護士、准看護士 6:1
薬剤師 70:1看護補助者 6:1
薬剤師 150:1
主な施設基準必要な施設手術室、診察室、臨床検査施設、処置室、X線室、調剤所一般病床で必要な施設のほか、機能訓練室、食堂、談話室、浴室等
病床面積新設6.4岼幣紂既設4.3岼幣新設6.4岼幣
廊下幅新設1.8m以上(全面改装含む)(両側居室2.1m)既設1.2m以上(両側居室1.6m)新設1.8m以上(全面改装含む)(両側居室2.7m)既存病院からの転換1.2m以上(両側居室1.6m)



 一般病床は、一定期間の集中的な治療を目的とした病床で、平均在院日数が短いこと、看護士数が多いことなど定められており、そのため看護職員等の人員確保や人件費の負担増などが強いられている。一方療養病床では、1患者あたりの病床面積が6.4屬塙いスペースが求められており、多くの病床数を持つことが難しく、病床を増やすと土地の維持コストも負担となってくる。また、療養病床では医療保険と介護保険の適用が混在しており、医療必要度の低い患者は介護保険摘要に転換している。しかし、介護保険療養病床は都道府県が介護事業支援計画で設定する枠次第であり、介護保険療養病床の整備が急がれています。

 2003年9月1日における病床区分は、一般病床92万2787床、療養病床34万6170床(内介護保険療養病床約14万床)となっています。
一般病床 92万2787床療養病床 34万6170床
医療保険20170床介護保険約14万床
医療保険適用介護保険適用

 政府が行なっているこのような政策は、医療行為の低い患者の排除をして、本当に医療行為を必要とするものを対象としようとしたものです。医療行為の必要性の低い患者を排除することで、医療行為の必要がある患者に対してはより高度な医療を提供し早期退院を実現するとともに、病院経営の基盤強化を狙ったものです。
 このような指導のなかで、入院基本料において基本点数は平均在院日数、看護配置、看護士比率によって決まり、入院期間が長期にわたる場合には、基本料金が下がるように逓減率が高くされています。 診療報酬改定では慢性入院では6ヶ月以上の入院の患者に対して、入院基本料に一定の率を乗じた額を給付する「特定療養費制度」が導入され、実質的な引き下げとなりました。また、2004年4月以降、医療保険の給付率が85%まで引き下げられました。このことにより医療機関は、引き下げられた入院基本料と実際の入院費用の差額の15%相当を患者に負担して貰わなければならないようになったので、現実では負担に耐えられなくなった患者は退院を余儀なくされ、患者の負担増から病院自身も病床稼働率が低下する懸念があります。以上が簡単であるが第4次の医療法改正による影響です。


医療制度No5 社会的入院

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医療制度 No5
社会的入院の是正
 社会的入院とは、「社会的な事情」でやむなく入院している状態のことで、病気が回復しても在宅での生活が困難な高齢者が多く、また、一人身や介護者がいないこと、老人ホームなどの空きがないことやその資金がないことなどで、医療保険を使ってしかたなく病院に入院しているという状態のことです。政府は、このような社会的入院を削減して増え続ける医療費を抑制しようとしています。そのため療養病床では、医療保険を使う医療型が25万床、介護保険を使う介護型が13万床ありますが、政府は平成18年度から6年かけて介護型を廃止し、医療型も15万床に削減する計画をしております。そうすると療養病床に継続入院できる患者は、治療の必要性の高い方に絞られてきます。
 平成17年10月より介護保険3施設(特別養護老人ホーム(特養)と老人保健施設(老健)、介護型療養病床)の利用者は、保険から出ていた光熱水費などを含む居住費・食費の負担が開始され、約3万円の自己負担増となりました。平成18年10月より、医療型療養病床に入院している70歳以上の患者に対しても、光熱水費などを含む居住費・食費などのいわゆる「ホテルコスト」の利用者負担が始まりました。また、平成20年度からは対象が65歳以上に広げられ、介護保険と横並びになります。このようにみて見ると入院患者の負担を増やし、早期退院を促がすことによって、在宅介護への移行を促進し医療費を削減する狙いがあることが分ります。

 社会的入院患者が是正されると、治療の必要性の低い療養病床入院患者は、どのようになるのでしょうか。自宅での在宅療養や特別用語老人ホームや老人保健施設、又は、有料老人ホームなどがその受け皿となります。在宅介護においては制度の未熟さから、介護殺人や自殺などの社会現象を増長するのではないでしょうか?特別擁護老人施設は終身介護の施設で、費用負担も少なく入所希望者が多いのですが、施設数の不足から実際に入所できる人は少数です。また、希望しても困窮者や重度の方の入所が優先されるため、軽度の方にはなかなか順番が回ってこないのが現状とされています。
 老人保健施設は、病状が安定し自宅へ戻るまでの数か月間を過ごす「中間施設」という位置づけですが、特別養護老人施設の不足から、特別養護老人施設の待機場所として利用されているのが現状です。これのような状態では、病院を追われた人の行き場所は、自宅か有料老人ホームということになります。しかし、有料老人ホームの月々の負担額は平均約18万円(介護保険の1割負担を除く)で、家族への金銭的な負担は苦しくなるばかりです。このような制度で果たして、医療保険制度は改善されるのでようか?

 以上のような現状をみると、医療保険にお金がかかるのは、平均在院日数が長いからだという考えで、医療法の改正が行なわれているように思えるのは私だけでしょうか。今まで医療に甘えていた国民のツケが保険制度の足を引っ張ったことも事実です。一部の身勝手な事情がこのような事態を招いたのです。しかし、その一部が大半を占めるようになってくれば、今回のような処置も致し方ないことなのかもしれません。ただ、改正に当たっては、それなりの環境を整えて行なわなければ、歪が生まれてきます。




医療制度No4  病院の区分

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医療制度のしくみ No4
○保険制度のしくみ
 保険の制度ですが、これは保険の制度と医療制度を切り離して考えることはできません。高齢社会では、「医療保険(健康保険)」「介護保険」とを区別して考えないと、何がなんだか分らなくなります。病気によっては保険の使い方や病院の区分の仕方も変わりますので、充分な理解が必要です。

病院の区分
 病院の区分は、5つに分類されています。「一般病床、療養病床、精神病床、伝染病床、結核病床」の5通りがあります。しかし、一般的に入院するのは一般病床療養病床です。一般病床は急性期医療で早期に回復治癒が見込める患者の病床で、療養病床は長期にわたり療養を必要とする患者を対象とした病床です。
 この病床区分は第4次医療法改正で実施され、その目的は一般病床を削減して、医療費の高騰を抑えようとしたものです。医療費の高い一般病床を削減して、医療費の安い療養病床へ転換させることを目的としているため、患者本位の立場に立ったものとはなっていません。また、第五次医療法の改正では更に医療費の抑制が厳しくなり、療養病床から介護病床への移行が更に強まっています。これは保険制度の問題で、健康保険から介護保険への移行を狙ったもので、健康保険制度の医療費削減の為の政策のように思えます。

一般病床の期日制限
 医療制度においては点数制度で医療費の支払いをしていますが、同一の医療機関で入院90日を越えると、極端にこの点数が削減され、病院の収入は激減します。この減った収入を補おうとすると患者からの徴収となり、患者への負担が増すことになります。結局患者負担でないと90日を越えた入院が不可能な形になります。病院側が保険制度内で運営をしようとするならば、赤字で行うことになり、病院側もやむなく患者を退院させなければなりません。医療費の低い治療行為では、継続して入院が可能ですが、高度治療を有する患者ほど医療費が高くなるので、退院させざる得ないという、とても矛盾したものとなります。但しこの3ヶ月というもの(医療点数が削減される時期)は、病気の種類によって異なるので、3ヶ月を超えた入院がという意味ではありません。病気や病床、年齢によってはということです。

平均在院日数
 今後医療改革で厳しさをますものの一つに、平均在院日数があります。厚生省は医療費削減の為に、この平均在院日数を更に短くしていこうとしているようです。平均在院日数とは、平均すると患者がどのくらいの期間入院していたかを表す指標で、平均在院日数が少ないほど入院基本料が高く設定されており、病院の収益にかかわる数字です。
厚生労働省の平均在院日数の計算式は次のようになっています。
平均在院日数 =
その期間の在院患者延べ数 ÷ {(その期間の新入患者数+その期間の退院患者数)÷2}   
です。
計算例(1)
計算期間 1ヶ月30日
入院 1日2人   1ヶ月の新入院患者数=60人
退院 1日2人   1ヶ月の退院患者数=60人
病床100床  入退院+―0なので1ヶ月の在院患者数は100×30=3000
平均在院日数=3000÷{(60+60)÷2}=3000/60=50

計算例(2)
計算期間 1ヶ月30日
入院 1日2人   1ヶ月の新入院患者数=60人
退院 1日3人   1ヶ月の退院患者数=90人
病床100床 1日1人ずつ退院患者が出るので延べ在院患者数は2565
平均在院日数=2565÷{(60+90)÷2}=2565/75=34.2

厚生労働省が目安とする?一般病床の平均在院日数は20日となっています
この20日に従う為には計算例(1)の場合では、分母を150にする必要があります。そうすると1日の入退院者をそれぞれ入院5人(月150人)、退院5人(月150人)にしなければなりません。想像してみてください。大きな病院では可能でしょうが小さな病院ではどうでしょう。また、入退院が少ない月などでは、分母が小さくなるので、分子のベット利用数を削減しなければならないことになります。計算例(1)で平均在院日数を20日にするのは、1日2人の入退院では、分子は1200となり、1日では40床となります。 1200÷60=20日 つまり100床のうち60床を空にして運営しなければならないことになります。平均在院日数がなぜ重要かといいますと、入院基本料の算定基準が20日なので、20日を越すと算定ランクが下がり収入が減るからです。

因みに平均在院日数の計算期間は通常3ヶ月90日で計算されています。

 このように見てみると、なんとなくしくみが見えてきますね。入退院患者の回転率を上げる為には、早期退院を促がす必要があり、一般病床区分の病院では、90日を過ぎると点数が急激に下がるしくみになっており、否が応でも回転率を上げねければなりません。回転率を無理に上げようとすると、病状の軽い患者を多く入院させる必要が出てきます。なんかとても矛盾を感じますね。


医療制度No3 入院料

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医療制度No3
入院料
病院の体制、看護体制、環境、入院する患者さんの年令、疾患などで異なります。入院料は入院時医学管理料・入院環境料・入院医療管理料・入院食事療養・看護料が基本でそれに投薬料・注射料・検査料・手術料・処置料・理学療法料等が加わります。

入院医学管理料
 一般病院では2週間まで571点/日3ヶ月を越えると157点/日、1年を越えると101点/日となります。また、老人病院では2週間まで225点/日、3ヶ月を越えると162点/日、1年を越えると105点/日となります。このようなことで一般病院では急性期の治療が終われば早期退院を勧告さたり、他の病院に転院される理由です。一方老人病院では最初から点数が低く押さえられています。この3ヶ月規定が病院をたらい回しにされる原因です。

入院食事療養費
 1日1920円、特別食加算は350円です。温かい食事、食事の時間の配慮、特に夕食を6時以降とする特別管理加算は200円です。食事代の患者負担額は760円/日です。

入院料の支払い
 老人患者さん以外は、入院料の内、保険種類での自己負担分を支払います。手術などで医療費が高額になる場合(自己負担が月63600円を越える場合)は高額医療の還付制度が受けられ、限度を超える金額が還付されます。老人患者さんは1日1100円+食費760円、合計1860円/日を支払います。

H18年10月からの食費・居住費 自己負担増について
 平成18年10月1日から療養病床に入院する高齢者の入院時の食費の負担額が増えるとともに、新たに居住費(光熱水費)の負担が追加されます。長期入院の方に、またしても新たな負担を強いる政策です。
療養病床入院の食費負担
 ○今までの食費負担額 1食260円 1日分として 780円 
           1カ月分(30日として) 23,400円を食費として負担していました。
   医療費は別に入院費の1割または2割負担。
 ○10月改定では
  10月からは入院時生活療養(I)を算定する療養病床に入院している方の食費が1食  
200円の増となり、1食につき460円、1日3食で1380円の負担となります。更に光熱費(居住費)も1日につき320円の自己負担となりました。食費と居住費の1日合計負担分1,700円で、1カ月では51,000円の負担となります。これまでの負担23,400円とすれば、10月からの負担は27,600円の増加となります。ただし、市町村民税非課税の世帯に属する方、所得が一定の基準に満たない方、老齢福祉年金を受給している方など低所得者は加入している医療保険の保険者(老人保健は居住地の市町村)の発行する減額認定証を、被保険者証等に添えて医療機関の窓口に提出することにより、食費や居住費減額が受けられます。また、難病等の入院医療の必要性の高い方の負担額は、変更前の額に据え置かれますし居住費の負担もありません。

 このような食費や光熱費の負担は、国の介護費や医療費を削減する為に、介護施設で行われていますが、病院では療養病床にはじめて導入された負担増です。これは 1ヶ月50,000円を超える医療費以外の負担ですので、高齢者の総入院費の負担は、表向き医療費1割負担と言っても、この食費などの負担で総額の2割以上の負担をしていることと同じだと思います。また現役並の所得のある老人は、やはり10月から医療費の2割負担が3割負担に増えていますので、この方達は療養病床に入院すれば、食費と医療費の負担と合わせれば総入院費の4割以上を負担していることになります。現役並の所得が前年にあったとしても、長期の入院が必要になったとき、4割以上の自己負担を強いる制度が、果たして国民保険と言えるのかどうか、疑問です。

追伸
包括点数制度
 点数制度には出来高払いと包括払いがあり、出来高払いではその疾病にかかった金額を病院は国に請求できますが、包括制度では疾病によって上限がいくらまでと制限されています。包括されるのは入院基本料のほか、検査、画像診断、投薬、注射、薬剤などの費用で、手術、一部の処置(1000点以上の処置)・検査等は包括評価とは別に「出来高払い方式」により算定されます。また、包括評価の点数は、入院日数に応じて異なります。また病院毎に一定の係数(医療機関別係数)が定められており、同一の診断・治療でも入院する病院によって医療費の総額が異なる事があります。
 さらに、現在(07/1/10)協議されているのが、包括より更に厳しくして入院期間に関係なく定額を支払うというような定額制度の検討がなされているそうです。そうするとますます病院は早期退院を強いるようになってきます。困るのは本当に疾病を患っている患者です。問題になるのは同じ疾病でも年齢やその人の体質・体調によりかなり個体差があるにも係わらず一律の判断が下されるということです。


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